騾黒愛(Lark roa)

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カワムラ・フウカの赤歴史を読んで

中学生のころ、違う春がやってきて、小さな呼吸をたくさん繰り返して、おおきくあくびして、すりむいて傷ついて、丸が増えていった。

部屋に掃除機をかけて、ひとつのアクタさえとり逃さないと思った。そして、歓声を聞くことはついぞなくなった。

次の日は、新聞も鳥もアラームも来なくて、静かでさわやかだった。ソファに腰かけて、あたたかいミルクを飲んだ。

ニュースで電車が止まっているのをみて、出かけるのはやめにして、ぼうっとしていたら眠っていた。

こんな気持ちなのかと思った。