私は、新やく聖書を読んでこの読書感想文コンクールをやり過ごそうと思いました。なぜなら、新やく聖書は「世界一売れている本」だとジョージちゃんに教えてもらったからです。 売れている本だから、多分すごく読みやすくてカンタンだから、はやく読んじゃっ…

殺し屋は個人事業主である。きちんと確定申告までしている。事業の内容は「音楽配信サービス」とした。 三年前の春、”サブスクの殺し屋”を始めた。月額定額4500円ぽっきり。殺し放題。いわゆる「流行りに乗った」のである。 はじめは（早かれ遅かれそろそろ…

この鉄工所に入社したのは、いまから四年ほど前の話。アホな高校を卒業した私が唯一就職できたのがこの工場だった。 少数精鋭、といえば耳ざわりがいいが、単純に人材が常に不足していて、休憩室と名のついたソファだけの部屋は空いていて、とても快適だ。ほ…

精神障害者の女の子の話。 自閉症でうまく人とコミュニケーションが取れずに、学生時代は欠席を繰り返していたが、なんとかギリギリで義務教育を終える。その後大阪にある学校に通うため一人暮らしを始める。一章 バンドの追っかけをするためにアルバイトを…

有名になるために最も手っ取りはやい方法は、一番多く人を殺すことだ。 思想や信条をもってすれば、お前は英雄になれる。 猟銃一丁でお前を、変えろ。 沢山のファンレターがお前宛に届くだろう。丸坊主で労働を強いられる丸坊主の、あるいはハエも食わないよ…

ギターを練習しようと思った。でも大事なのってテクニックじゃなくてあふれるメッセージ、執念、恨みつらみ、欲求不満、呪いだ。 ロックなんか手段にすぎない、表現できるなら踊り子でも歌い手でもなんでもいい。 ライブハウスは死にぞこない、テレビはネッ…

アホウドリは阿呆ではない。地上の速度が遅くて食べられただけだ。 私の人生の速度は遅い。 高校の誰もいないチャイムがなって、家族が電気を消して、ふすまを閉めて夜は始まる。 液晶画面に釘付けで安焼酎を飲み干す。 変な時間にカラスがかあかあと鳴く 私…

私たちビルの上から飛べなかったけど これは私が好きなグループの歌詞 私は屋上駐車場から見える下の人が傷つくのが怖くて霧雨の中泣きながら帰った 安楽死したい。誰かに殺されたい。首吊り師が逮捕されたなんて、麻原彰晃が死んだなんて嘘ばっかり吐くな …

風俗で働いている子が好きだ。必死で、、懸命で 素人のヤミ身体売りとは違う。ただ穴があるだけでそこに金をねじ込むなら貯金箱と変わらない。余裕がある人間が嫌いだ。 あたし風俗の子になれない。だから、好きだ。生きてくれ。

むせうに、淋しく成って、夜半に檻の中から外の光を見る。 蠅。ぶうん、と言って耳元を掠める。 明るいショバに、蠅が集っていく。そうして、多くの蛆虫を生み出す。 蠅、ぶうん、と電燈へ燃えた。